Philosophy

ものづくりが楽しすぎて、
年をとるのを忘れてしまった。

足立 聖 マイスター

岐阜県に生まれテキスタイルの専門高校で基礎知識を学んだ後、18歳で尾州の繊維工場に入社する。そこから24年間、紡績、織物、染色、整理加工とテキスタイルの一通りを現場で経験を積んだ。満を持して、1997年に独立の道を選んだ。
「日本の宝」と繊維・アパレル産業に身を置く人の多くが一目置くテキスタイル職人。尾州産地で、ファンシーツイードを企画設計。

ションヘル織機をさわりながら、
考えてつくっていく。

やり続けることでしか技術は
磨かれない。

Gallery

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
ションヘル織機

Schönherr GmbH

手織りに近く
織り手の意向を
自由に表現することができる
「最も器用な織機」

ションヘル織機は、ドイツ製のシャトル織機です。
「シャトル」とは、緯糸を転送するための道具であり、緯糸をシャトル内の部品(管)に巻き付け、左右に飛び交わせながら、生地へと織り上げていきます。
この方式は、明治時代から1960年代ごろまで主流として使用され、最盛期には尾州産地全体で約16,000台が稼働していました。しかし、革新織機の普及とともに生産終了となり、現在では現存数も少なく、これを扱える技術を持つ職人もごくわずかとなったことで、非常に希少な織機となっています。

現在主流で使用されている最新の革新織機と比べると、糸から生地に織り込むまでの工程(整経・ワインダー・管巻きなど)の多くが手作業であり、織布速度も遅く、その生産速度は10分の1以下にとどまります。しかしその一方で、多種多様な糸の選定が可能であり、経糸をリラックスさせながら、手間をかけて丁寧に織り上げることができるという特長があります。現存する動力織機のなかでは、手織りに近く、織り手の意向を自由に表現することができる「最も器用な織機」です。